「太陽光発電で電気代を節約!初心者向けのガイド」 電気代削減に興味を持つ初心者向けに、太陽光発電の導入方法とメリットを解説。
2024.05.31 |
物価高の不安が続く中、電気代など生活費の負担も高まっています。
特に電気代削減については、もはや家庭での節約では期待が持てず、太陽光発電による電気の自給自足が、近い将来のスタンダードになると言っても過言ではありません。
これから太陽光発電の導入を考える上では、そのしくみやシステム構成など、一貫した理解が不可欠です。
そこで本記事では、太陽光発電の初心者向けガイドとして、メリットと合わせて少し詳しく解説することにします。
太陽光発電の基礎知識
2030年以降の新築住宅において、政府はZEH水準の省エネルギー性能確保を目指すことを公表しています。
太陽光発電の導入は義務ではないにしろ、身近な住宅設備となることが予想されるため、太陽光発電の基礎知識を抑えておくことは損ではありません。
導入の際には、その基礎知識が役立つことになるからです。
そもそも太陽光発電とは
太陽光発電とは、太陽からの光エネルギーを、太陽電池(太陽光パネル、以下太陽電池)を用いて電力に変換するシステムです。
住宅用と産業用に大別され、本記事では主に住宅用について述べるわけですが、システムを構成するためには、
・太陽電池
・接続箱
・パワーコンディショナー
・インバーター
・配電盤
・電力量計
を必要とします。
導入メリットとして、
・自然災害などで一時的に電力供給が途絶えた場合に電力確保が可能
・CO2排出削減で資産価値が向上
・税制優遇
といったことが挙げられます。
再生可能エネルギーの種類
再生可能エネルギーの代表例は太陽光発電ですが、その他にも風力、水力、地熱、バイオマスがあります。
いずれも自然の力を利用したエネルギー源であり、有害性や危険性がなく、環境負荷が少ないことが特徴です。
これらの再生可能エネルギーは、化石燃料の枯渇、地球温暖化問題といった社会問題の解決に貢献する手段として、ますます普及が望まれています。
なぜ今太陽光発電が注目されているのか
SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素社会が叫ばれる中で、太陽光発電は、そのどちらにおいても欠かせません。CO2排出量削減の期待が大きく、しかも環境に優しいだけでなく、エネルギー需給の安定や電気代削減といった経済的メリットもあります。
特に電気代削減は、一般家庭だけでなく産業分野でも非常に重要な課題です。
それゆえに、電気エネルギーの自給と確保という点においては、地震や豪雨といった天災が比較的多い国内において、非常に心強いシステムと言えます。
電気代削減の方法
節約一辺倒では電気代削減効果は限定的で、太陽光発電で自家消費の割合を増やし、電力購入量を減らすことが理想です。
加えて売電も可能となれば、家計の負担は大きく変わります。
そこで本章では、太陽光発電による電気代削減の方法やメカニズム、より効率的なやり方について、言及することにします。
太陽光発電で電気代は安くできるのか
太陽光発電の導入による電気代削減に、半信半疑な人も多いのが現実です。
初期費用の高さと、雨の多い季節や地域では不利であるという認識が、電気代削減を邪魔するのではという不安があるからだと考えます。
東京大学の前真之氏監修「太陽光ファクトチェック」によると、家庭における平均年間電力消費量の約8割をカバーできると記しています。
参考
PV_FactCheck – 太陽光ファクトチェック
設置場所や使用するソーラーパネルの種類、天候、発電効率などでカバーの割合は変わることが予想されますが、電気代削減は実現可能です。
太陽光発電で電気代を節約できる理由とメカニズム
太陽光発電は365日24時間稼働とはいえ、前述の太陽光ファクトチェックによれば、設備利用率は平均13.6%と、微妙な数字が出ています。
しかしながら、平均年間電力消費量の約8割をカバーするわけですから、高効率であるとの見方もできるわけです。
また、ピークカットの利用とデマンド値を考慮すれば、電気代削減は、より確かなものとなります。
ピークカットとは、一日の中で電力使用量が最も多くなる時間帯(ピークタイム)の電力購入量を抑えて削減に繋げます。
デマンド値とは、一定時間(通常30分間)の平均電力使用量を示し、デマンド値を下げることが電気代削減には重要です。
その他省エネ商品との組み合わせでさらに効率的に
他の省エネ商品、例えばLED照明に変えることでも電気代削減効果は高まります。
従来の白熱灯や蛍光灯と比較して、消費電力が大きく下がり、しかも長寿命であるため、かなり有効です。
節電タイプの空調の導入や環境省の省エネポータルサイトで紹介されている方法もヒントにすると、自家発電した電力をより有効に活用できます。
参照
空調 | 無理のない省エネ節約 | 家庭向け省エネ関連情報 | 省エネポータルサイト
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning
/index.html
特に空調の主力となるエアコンは、省エネ仕様が節電に大きく影響するため、省エネ基準達成率の「多段階評価点」として星の数をチェックすることをおすすめします。
参照
統一省エネラベルが変わりました|経済産業省・資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/retail/touitsu_shoenelabel/
太陽光発電システムの選定方法
太陽光発電はシステムの選定が大きなカギを握ります。
その選定には、導入実績の豊富なハウスメーカーや工事業者のアドバイスが欠かせません。
とは言え、太陽光発電導入の流れ、選ぶ際のポイント、さらには性能や発電効率の高い太陽光発電について学んでおくことは、工事業者との情報補共有の観点から非常に重要です。
太陽光発電導入までの流れ
太陽光発電導入までの大まかな流れは、以下のとおりです。
1.業者選定
2.計画
販売店や施工業者との相談・提案・見積もり、シミュレーション、現地調査、補助金申し込みなど
3.各種手続き、工事
業者への発注、電力会社や経産省への申請手続き、工事、検査、保証書発行など
4.引渡し、運用開始
補助金交付申請、保守点検、経産省への報告など
細かなスケジュールは、販売店や工事業者が立案し、説明があります。
参照
設置までの流れ(住宅用システム)①自己所有の場合 – JPEA 太陽光発電協会
https://www.jpea.gr.jp/house/setting/
自社に最適な太陽光発電システムを選ぶためのポイント
太陽光発電システムは、自社や個人のニーズに合わせてシステム構成を考えることが、効率的な発電とコスト削減につながります。
そこで重要となるポイントとしては、
・発電目標(必要な電力量や省エネ目標など)
・太陽電池の設置場所や方向、面積
・製品の性能
・コスト
・耐久性
などが挙げられますが、まずは、太陽光発電について経験と実績のある工事業者の選定が肝心です。
導入からメンテナンス、故障への対応まで、あらゆるプロセスでノウハウを蓄積していることから、リスクを抑える知見に長けています。
そういった意味では、当社は1998年に住宅用太陽光発電、2011年に産業用太陽光発電の施工と販売をスタートしています。
その経験と実績から最適な太陽光発電システムの相談や選定については、安心してお任せ下さい。
性能と発電効率が高いソーラーパネルとは
太陽光発電システムの選定においては、ソーラーパネルの性能と発電効率が重要な要素となります。
特に、長期間にわたって安定した発電量を期待するならば、高性能なソーラーパネルの選定が不可欠です。
何をもって「高性能」とするかは、難しいところですが、
・変換効率(セル変換効率、モジュール変換効率、真正変換効率など)
・耐用年数
・経年劣化
など、工事業者の意見も踏まえて総合的に判断するしかありません。
また、状況に応じて最適な太陽光発電システムを選ぶためには、価格やメーカーの信頼性、アフターサービスも考慮に入れることも重要です。
ちなみにアメリカのPVELという調査機関が、主要メーカー35社の太陽光パネルをテストして、そのスコアを公表しています。
参照
トップパフォーマー | 2023 PVEL PV モジュール信頼性スコアカード
https://scorecard.pvel.com/top-performers/
なお、国内メーカーの商品情報や、性能比較サイトも見ておくと良いです。
メンテナンスとコスト削減
太陽光発電システム導入の際は、システムの寿命を考慮し、発電効率の長期的な維持のため、メンテナンスのしやすさやコストも考慮に入れることがおすすめです。
選択したシステムが特殊なメンテナンスを必要とするならば、長期にわたって影響を及ぼす可能性があります。
この章では、太陽光発電システムのメンテナンス費用や、その必要性を解説します。
太陽光発電の初期費用だけじゃなくメンテナンス費用も重要
太陽光発電においては、FIT法(固定価格買取制度)のもと、メンテナンスが義務化されています。
経済産業省の資料では、5kWの住宅用太陽光発電を想定した場合、
・3~5年ごとに1回程度の定期点検を推奨
・1回当たりの定期点検費用の相場は約 4.7万円程度
・パワコンは20年間で一度の交換であれば34.5万円程度が一般的な相場
として記載されています。
参照
調達価格等算定委員会 (METI/経済産業省) 2024年2月7日 令和6年度以降の調達価格等に関する意見
https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/
あくまでも参考値として見て頂き、実際は、工事業者やメーカーの保証なども含めて、現実的な数字を見積もりしておくことと良いです。
太陽光発電システムに必要なメンテナンスとは
メンテナンスに関しては前述のように義務化されており、発電性能上の問題が生じた、機器が故障したといった事態に対する予防や緊急対応のため、工事業者と相談して計画的に実施することが望ましいです。
具体的な内容は、日本電機工業会・太陽光発電協会が公開している「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」から、保守・定期点検の進め方として、以下の項目を含めることが挙げられています。
•必須点検
•発電性能に係わる保守
•修繕・改良・復旧対応
•定期的保守活動点検
•不具合対応手順
•トラブルシューティング
参照
太陽光発電システム保守点検ガイドライン
https://pita.or.jp/wp-content/uploads/2020/01/f8d37a11f07c47aa7728200bc0e30b7e.pdf
実際は、太陽光発電システムを構成する部位別に、メンテナンスの方法や頻度が設定されます。
さいごに
太陽光発電システムの導入は、再生可能エネルギーの中心として、普及が進んでいくものと考えます。
政府が2030年以降の全ての新築住宅に、ZEH水準の性能を有することを目標としている以上、一般住宅においては、より導入が加速するものと予想されます。
今からでも太陽光発電システムのしくみや初期費用、メンテナンスを含めたランニングコストなど、基礎知識や関連情報を得ておくことで、導入の失敗や後悔を避けることが可能です。
まとめ、会社案内
電気代削減に興味を持つ初心者向けに、太陽光発電の導入方法とメリットについて解説しました。
太陽光発電については、ネガティブな情報の蔓延、経験不足の工事業者による発電性能不足など、不安材料も少なくありません。
そのような中で当社では、住宅用と産業用の太陽光発電システムを、提案から導入、メンテナンスまで一貫したサポートが可能です。
また、最新の省エネ商品との組み合わせでさらに効率的なエネルギー利用を実現します。
お気軽にお問い合わせください。